概要
アプリケーションのストリーム配信機能は、Presentation ServerのEnterprise EditionおよびPlatinum Editionで提供されている機能です。この機能を使用するには、Enterprise EditionまたはPlatinum Editionのライセンスが必要です。
この文書では、Citrix Presentation Server 4.5のアプリケーションのストリーム配信機能関連の各種コンポーネントのトラブルシューティングについて説明します。
この文書では、以下の内容について説明しています。
アプリケーションのストリーム配信機能に関する問題の切り分け
ストリーム配信用アプリケーションのプロファイル作成時に発生する問題
アプリケーション固有の問題
ストリーム配信アプリケーションの公開時に発生する問題
クライアント上にストリーム配信アプリケーションの一覧表示に失敗する問題
アプリケーションのストリーム配信
Streaming Service用ユーザーアカウントに必要な権限
ストリーミングに関するクライアント側のプロセス
クライアント側の処理のデバッグ
Raderunを使用したトラブルシューティング
ストリーム配信セッションの監視
パフォーマンス関連の問題
アプリケーションのストリーム配信機能に関する既知の制限事項
追加情報
アプリケーションのストリーム配信機能に関する問題は、プロファイルを作成、公開またはストリーミング配信するときに発生することが考えられます。アプリケーションのストリーム配信に関する問題のトラブルシューティングを行なう場合は、発生する問題によってトラブルシューティングの方法が異なるため、どのような問題が発生しているのかを切り分けること重要です。
まずはじめに、使用されている製品バージョンがサポートされているかどうかを確認します。最新のソフトウェアは、Citrix Downloadで確認できます。
• Presenataion Server 4.5以降
• Citrixライセンスサーバー4.5以降
• Web Interface 4.5以降
• Program NeighborhoodエージェントまたはWebクライアントバージョン10.x以降
注:アプリケーションのストリーム配信機能は、上記の製品バージョンでのみサポートされています。上記製品の以前のバージョンと下位互換性はありません。
ストリーム配信用アプリケーションのプロファイル作成時に発生する問題
プロファイルを作成するには、アプリケーションのインストールをCitrix Streaming Profilerウィザードで実行します。Citrixでは、Citrix Streaming Profilerを実際のエンドユーザーの実行環境と同じオペレーティングシステム、言語およびドライブ文字を使用している環境へインストールすることを強く推奨します。Streaming Profilerは、環境内のクライアントデバイスで使用されているオペレーティングシステムのうち最も古いバージョンがインストールされたコンピュータにインストールすることができますが、それによりプロファイルの作成中に問題が発生する場合があります。
プロファイルの作成中に発生するエラーは、多くの場合プロファイリング対象のアプリケーションのインストールに関係しています。最新のStreaming Profilerを確認して、アップデートがインストールされていないかどうかチェックします。
プロファイルの作成中にアプリケーションが終了する場合は、以下のトラブルシューティングを検討してください。
1. アプリケーションの種類によっては、アプリケーション分離環境内で実行できないものがあります。そのような種類のアプリケーションは、ストリーム配信にも対応しません。このようなアプリケーションについては[アプリケーションのストリーム配信機能に関する既知の制限事項]で説明しています。
2. Streaming Profilerが実行されているコンピュータ上のイベントログを確認します。たとえば、この機能がサポートされていないアプリケーションがサービスをインストールしようとしている場合などに、イベントログにエラーが記録されます。
3. Streaming Profilerによって作成されたパッケージは、\Documents and Settings\username\Local Settings\Temp\Citrix\Packagerの一時ディレクトリに保存されます。アプリケーションログまたはワトソン博士のログをチェックします。ログは、一時ディレクトリのProgram Filesフォルダ内に書き込まれます(例:一時ディレクトリ\Documents and Settings\username\Local Settings\Temp\Citrix\Packager\TGT_1\650240f3-4789-4b8a-b850-ae22c3d9ca3d\Device\C\Program Files\)。
4. WinzipまたはAdobe Readerなどのシンプルなアプリケーションを使用して、Streaming Profilerが動作するかどうか確認します。
5. そのほかのプロファイル作成のトラブルシューティングについて、CTX116364 - アプリケーションのストリーム配信とプロファイル作成に関する推奨事項を参照してください。
特定のアプリケーションでのみ発生する問題については、まずアプリケーションの動作を理解してどのような作業が必要かを見極める必要があります。
アプリケーションの公開は、Access管理コンソールを使用して行ないます。アプリケーションはクライアントのデスクトップまたはPresentation Serverのデスクトップへ配信できます。アプリケーションを配信する場所は、アプリケーションの公開処理中に定義されます。

ストリーム配信アプリケーションの公開は、ICAアプリケーションを公開するときと同じウィザードを使用します。また、ICAアプリケーションの公開時と同様に、IMAデータストアにデータが書き込まれます。
クライアント上にストリーム配信アプリケーションの一覧表示に失敗する問題

図B
いったんアプリケーションをプロファイリングして公開すると、そのアプリケーションをストリーム配信できるようになります。ストリーム配信処理は、クライアント側のStreamingクライアントによって実行されます。Streamingクライアントにはユーザーフェイスがありません。Streamingクライアントのインストールが完了すると、クライアントのWindowsコンピュータ上には、Citrix Streaming Serviceというサービスがインストールされます。アプリケーションの配信プロセスは、Program NeighborhoodエージェントまたはWebクライアントによって、アプリケーションアイコンが表示されたあと、ユーザーがアプリケーションのアイコンをクリックすることで開始されます。Presentation Serverへストリーム配信されている場合、Presentation Server上にStreamingクライアントがインストールされている必要があります。Citrix Presentation Server 4.5以降が実行されているサーバー上には、デフォルトでStreamingクライアントがインストールされています。ストリーム配信によるアプリケーションの一覧表示は、Program Neighborhoodエージェント10.xおよびWebクライアント10.x以降でサポートされています。
注:Program Neighborhoodクライアントでは、ストリーム配信はサポートされていません。
サーバーへのストリーム配信では、サーバー上でStreamingクライアントが動作します。クライアントへのストリーム配信では、クライアントコンピュータにStreamingクライアントをインストールする必要があります。
• 最新のStreamingクライアントがインストールされているかどうか確認してください。最新版のクライアントは、Citrix Downloadsから入手できます。
• Citrix Streaming Serviceが動作しており、Ctx_StreamingSvcというユーザーアカウントによって起動されていることを確認します。このユーザーアカウントには、Citrix Streaming Serviceの実行に必要な特別な権限が与えられています。
Streaming Service用ユーザーアカウントに必要な権限
Citrix Streaming Serviceの開始に使用されるユーザーアカウントは、CTX_StreamingSVCです。このアカウントはローカルユーザーアカウントで、Usersグループの一部です。Citrix Streamingクライアントがインストールされているコンピュータ上でCTX_StreamingSVCに以下の権限が与えられているかどうか確認します。
レジストリ:
フルコントロール:HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\CITRIX\RADE
フルコントロール:HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\CITRIX\RadeCache
ファイル:
読み取りと実行: <systemroot>\Program Files\Citrix\Radecache
読み取りと実行: <systemroot>\Program Files\Citrix\Streaming Client
読み取りと実行: <systemroot>\Program Files\Citrix\Deploy
フルコントロール: <systemroot>\Program Files\Citrix\RadeCache
フルコントロール: <systemroot>\Windows\Fonts
フルコントロール: <systemroot>\Windows\Registration
ファイル共有:
読み取り: File share where the profile package is located.
以下のリストでは、クライアントのコンピュータまたはPresentation Serverのデスクトップへアプリケーションがストリーム配信されるときに使用されるコンポーネントについて、イベントが発生する順番に説明しています。
ストリーム配信のトラブルシューティンには、いくつかのツールが用意されています。そのうちのひとつがRaderunです。このツールはCitrix Streamingクライアントのインストールに含まれています。以下のオプションは、クライアントのコンピュータ上に配信されるすべてのストリーム配信アプリケーションが影響されるレジストリに格納できます。Raderunおよびそのほかのストリーム配信アプリケーションのトラブルシューティングツールについて詳しくは、CTX116487 - raderunを使用してアプリケーションを手動でストリーム配信する方法を参照してください。
レジストリでRaderunオプションを有効にするには、HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Citrix\Rade\配下のRadeRunSwitchesに新規に文字列を作成します。使用できるオプションは以下のとおりです。複数のオプションを指定する場合は、スペースを入れます(例:RadeRunSwitches Reg_SZ -x -D)。
注:Citrix Streamingクライアントがインストールされたターゲットコンピュータが64-bit版Windowsオペレーティングシステムの場合、以下のレジストリにWow6432nodeレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Wow6432Node\Citrix\Rade\
RadeRunオプション
• -c:アプリケーションを開く前に実行ファイルのキャッシュをクリアする。
• -C:アプリケーションを開く前に、実行ファイルのキャッシュおよびユーザーごとのキャッシュをクリアする。
• -d:アプリケーションの終了後に、実行ファイルのキャッシュをクリアする。
• -D:アプリケーションの終了後に、実行ファイルのキャッシュおよびユーザーごとのキャッシュをクリアする。
• -x:起動するすべてのアプリケーションでコマンドプロンプトを開く(デバッグ時に便利)
• -e:クライアントへのアプリケーション用にすべてのファイルを事前にストリームします。
これは、アプリケーションの起動前に、そのアプリケーションのすべてのコンポーネントが必要な場合に使用する。
注:ユーザーがアクセスするすべてのアプリケーションが事前にストリーム配信されるため、-eオプションを追加する場合は、クライアントのハードディスクを大量に使用することを考慮する必要があります。
ストリーム配信プロセス中のエラーを特定するには、Citrix Streamingクライアントがインストールされているコンピュータ上のレジストリでクライアント側のデバッグコンソールを有効にします。このデバッグコンソールはアプリケーションが実行された時間にコマンドプロンプト内で起動します。これを使用すると、.radファイルのダウンロード、ライセンスチェックアウト、ファイルの展開要求のようなストリーム配信プロセスの各ステップが表示されます。Streamingクライアントのデバッグコンソールを有効にする方法について詳しくは、CTX114431 – Streamingクライアントのデバッグコンソールを有効にする方法を参照してください。
Presentation Serverデスクトップへのアプリケーションストリーム配信では、ICAセッションが作成されます。このICAセッションは、そのほかのICAセッションと同様に監視および管理できます。サーバーへストリーム配信するには、Presentation Server上にCitrix Streamingクライアントがインストールされている必要があります。
ユーザーのデスクトップへアプリケーションをストリーム配信している場合は、Access管理コンソールにICAセッションではなくRADEセッションが表示されます。RADEセッションはICAセッションとは異なるコンポーネントで動作しているため、ICAセッションのように管理できません。詳しくは、CTX113181 – デスクトップストリーム配信セッションの監視に使用されるハートビートサービスについてを参照してください。
アプリケーションのストリーミング配信は、クライアントまたはサーバーのローカルディレクトリへファイルをコピーします。アプリケーションは、ローカルにコピーされたファイルから起動します。
ローカルキャッシュディレクトリは\Program FIles\Citrix\RadeCacheで、インストールルートと呼ばれています。ユーザーがアプリケーションに変更を加えた場合、それらのファイルは\Documents and Settings\<User>\Application Data\Citrix\RadeCacheの配下にあるユーザープロファイルへ格納されます。この場所は、ユーザープロファイルルートと呼ばれています。インストールルートのデフォルトのサイズは1GBです。キャッシュが最大値に達すると、ファイルの配信場所を確保するために古いファイルから順に消去されます。キャッシュサイズや場所を変更するには、\Program Files\Citrix\Streaming Client\にあるClientCache.exeユーティリティを使用します。このユーティリティは、インストールルートの変更にのみ使用できます(ユーザールートは変更できません)。
ストリーム配信アプリケーションのプロファイルはファイルサーバーからコピーされてから展開され、ローカルで実行されるので、プロファイルが抽出されコピーされるファイルサーバー、およびネットワークが主なボトルネックになると考えられます。ファイルコピーはService Message Block(SMB)プロトコルを使用して行なわれます。アプリケーション配信に遅延が生じる場合は、プロファイルを配信しているファイルサーバーのリソース不足、またはファイルサーバーとストリーム配信されているコンピュータ間でのネットワークの状態が不安定であること、ストリーム配信されるアプリケーションのサイズに何らかの問題があることが考えられます。
特定のアプリケーションのプロファイルサイズについては、CTX115016 - Citrixアプリケーションのストリーム配信 - パッケージのサイズの例を参照してください。
ファイルサーバーでファイルシステムのボトルネックが発生しているかどうかを確認するには、次の手順に従います。
一部の特定のアプリケーションは、プロファイル化したりストリーム配信したりできないため、アプリケーションのストリーム配信機能で使用できません。そのようなアプリケーションに含まれいているコンポーネントは分離環境への分離に失敗します。たとえば以下のようなアプリケーションではストリーム配信機能を使用できません。
• デバイスドライバやカーネルドライバ:分離環境では、デバイスドライバやカーネルドライバを分離することはできません。たとえば、自身でインストールするドライバに依存して動作するアプリケーションは、分離環境では動作しません。
• Windowsのサービス:一部のアプリケーションは(MSI(Microsoft Installer)以外の)Windowsサービスをインストールし、そのサービスに依存して動作します。このようなアプリケーションでの互換性の問題は、アプリケーション分離環境を使用することでは解決できない場合があります。このようなアプリケーションについては、そのサービスなしで正常に動作するかどうかを調査してください。アプリケーションがサービスをインストールするかどうかは、WindowsのイベントログのCtxSbxAppMsgセクションで確認できます。
• Windowsのクラス名やウィンドウ名:互換性の問題がプロセス間通信(IPC)で使用されるWindowsメッセージに起因する場合は、アプリケーション分離環境を使用することでその問題を解決することはできません。分離環境では、Windowsのクラス名やウィンドウ名は分離されません。
• Distributed Component Object Model(DCOM):DCOMに依存して動作するアプリケーションに関する互換性の問題は、分離環境を使用することでは解決できません。
• COM+アプリケーション:COM+アプリケーションの制限について詳しくは、CTX113064 - アプリケーションストリーム配信およびアプリケーション分離環境でのCOM+のサポート制限を参照してください。
CTX110422 – 分離環境内にインストールされているアプリケーションに関するトラブルシューティング
CTX113136 – アプリケーションのストリーム配信機能のライセンスについて
CTX114308 – アプリケーションストリーム配信機能に関するFAQ
CTX113187 – アプリケーションのストリーム配信機能用の完全分離規則
CTX114663 – Application Streaming Delivery and Profiling Best Practices
CTX118239 – アプリケーションのストリーミング配信の問題に関するCDFトレースの取得
関連情報
この資料は米国のCitrix Knowledge Baseで提供している情報をもとに作成したものです。
Document ID: CTX113304
Troubleshooting Application Streaming Issues